地方の商店街に憩いの場を、駅前でお茶する時間を〜勝浦市興津の商店街に待望のカフェ「Cafe & Kitchen DOLPHIN(ドルフィン)」がオープンしました

 「Cafe & Kitchen DOLPHIN」

平日:11時〜17時

※金曜は〜20時だそうです

土日祝:11時〜20時

月曜定休

久しぶりに興津海岸を訪ねました。

夕映えに染まるビーチ。

散歩している地元の方たちがゆっくりと遠ざかり、

茜色の風景の向こうに溶け込んでゆきます。


そんな夜の帳が下がり始める頃、

隠れた名物グルメがいっぱいある興津の駅前商店街へ向かいました。海岸から商店街までは徒歩1分という近さです。

 

先日、勝浦市在住のイラストレーター、杉本はるみさんから耳を疑うような情報を教えていただいたのです。興津の商店街は、特に駅前の筋はいかにも地方の寂れた商店街風の佇まいですが、なんとここに新しいカフェがオープンしたとのことなのです。

 

興津駅前のストリートが商店連なる旧国道の筋にぶつかる交差点。その角にヒジキを販売する老舗の海産物屋「田辺商店」さんがあります。この田辺商店さん、夏に「ギョサン」を販売していたり、なぜかセグウェイがあったりと、ちょっと遊び心の感じられるお店だったので、協力隊ブログで以前「勝浦市重要食名物文化財」で紹介させていただきました。

 

■ 勝浦市地域おこし協力隊blog

【独断認定】勝浦市重要「食名物」文化財~田辺商店「ヒジキ煮」。興津の歴史を噛み締めて戴くべし!

 

その田辺商店さんのすぐ隣りに、この前まではなかったはずですが、なんとカフェができているではありませんか。そう、ここがくだんのカフェ「cafe&kitchen DOLPHIN(ドルフィン)」です。

 

4卓のテーブルと7席ほどのカウンター席で構成される店内はスタイリッシュにまとめられ、オープンキッチンと通りに面した大きな窓が、開放感を演出。BGMのJAZZがムードを柔らかに引き立てます。通り側に配された二人掛けのテーブル席で、illyのコーヒーを手に道ゆく人々を眺めつつ過ごしたら、旅情をそそられる・・・・・かも知れません。道ゆくのは軽トラと、おじいちゃんおばあちゃんが大多数でありますが(笑)

 

鴨川からいすみ市にかけてのフィールドでは、食や自然といったテーマ性を持った田園や里山のカフェが興隆していますが、一方でこういった街場の一角にある間口の広いカフェはこのフィールド内では貴重な存在といえます(「喫茶店」ではなく、というとその感覚が少し伝わりますでしょうか)。地元民として地元使いできるカフェ、大歓迎です。

 

フードは日替わりと、定番モノとして「焼きチーズカレー」「ハヤシライス」のほか、辛さの選べる「勝浦タンタンメン」があります。勝タンの幟が翻る、熱血!!勝浦タンタンメン船団正会員のお店ということで、アレ!?っと思いましたが、海の家で勝タンを提供する田辺商店さんと、こちらは同じ系列なのだそうです。

 

店主の首藤さんが、寂れゆく興津の駅前でお茶できるようなところもないのは寂しいと、海藻店の店頭で、総菜を試作販売しながらカフェオープンの準備を進め、晴れて4月2日にその門出を迎えたのです。

 

この日は仕事帰りだったので夕飯にと焼きチーズカレー(800円)をオーダー。アツアツのトロッとしたチーズ。これが結構なボリュームで満腹になりました。そして食後に頼んだのが「簡単にいいますとノンアルコールカクテルです」と説明していただいた、女性スタッフ一押しの「カフェシェケラート」。

 

コーヒーとチョコレートをシェイクするのがドルフィン流のようで、シェイカーで決める姿は見ていて飽きません。ほろ苦さと甘さの入り交じるキレのある風味を噛み締めながら、海辺の商店街で過ごす一日というのもいいかもしれませんね。

 

ちなみに興津の商店街には、コアな地元土産を販売しているタカヨシさんや、ジャジャー麺の松葉屋飯店さん、カレー南蛮の梅本さん、変わった鯛焼き「ウィニー」を販売するイワセさんなど、ユニークなお店がいっぱいあります。かつては勝浦からは独立した町だったディープタウン・興津。その魅力に新たな一店が加わりそうです。