オフィスの上はワンデイシェフのレストラン〜「コミュニティダイニング大里」で「結ごはん」の沖縄そばを手繰る。食後は贅沢にも焙煎香房・抱さんの珈琲を…

住民の人たちが、活き活きと大活躍!

先月中旬、東北ボランティアで何回かお世話になった大網白里市にある不動産会社「大里綜合管理」を訪ねました。


太平洋に面した九十九里浜から内陸まで平坦な土地が広がる大網白里市。東金市と茂原市の間に位置し、外房線が東京に乗り入れるアクセスの良さもあって、ベッドタウンとしてのまちの表情を持ちます。この大網白里市を拠点とする不動産会社が大里綜合管理で、不動産管理・仲介等を事業内容としつつも、その多彩な地域貢献活動で広く知られています。


■大里綜合管理webサイト →  ● 

 

お昼のコンサートなどに地域の人々が会社に集い、時には社員の働くフロアーが学童保育のスペースとなります。震災後には70パーセントの節電も達成しました。そんな行動力のある会社ですから、入口では野菜を直売。中に入ると地元の米粉を使ったパンの販売などもあるんです。会社に入る前から愉しい雰囲気が滲み出ていてわくわくしてきます。

そんな大里さんでは、会社の二階を使い、ワンデイシェフシステムを取り入れた「コミュニティダイニング大里」を運営されています。ワンデイシェフとは、日替わりで料理を作るシェフが変わる仕組みで、自分の得意料理を多くの人に愉しんでもらいたいという主婦や、ゆくゆくはお店を持ちたいと考える料理人の卵たちなどなど、多彩なひとたちが関われる仕組みとして全国的に注目されています。もちろん、シェフが変われば料理も変わります。千葉県では他に、木更津市や四街道市で導入されているところがあります。


この日のシェフは田中さん。旦那さんが沖縄出身ということで、渡嘉敷島に暮らしていたことがあるそう。


「料理は得意じゃない。

 自分の好きなものだけですよ」


と、始終控えめな田中さんですが、沖縄料理は格別のうまさ。屋号も沖縄らしく「結(ゆい)ごはん」です。結ごはんはシェフを始めてはや5年目になるそうです。手書きのメニューや看板も素敵ですね。

さ、いよいよ沖縄料理の登場。

久しぶりに食べた沖縄そば。あっさりとしたスープに三枚肉のうま味が溶け合います。やっぱり、沖縄そばのちょっとゴワリとした食感、好きだなぁ~。


「いや、めちゃ旨い。

 これミミガーだよね」


と、隣りで唸る男性が。大多喜町にある自家焙煎珈琲屋さん「焙煎香房・抱(HUG)」の水野さんです!実は「結ごはん」のワンデイシェフの時、うまく都合があえば水野さんもコーヒーの応援に駆けつけているんだそうです。しかも大里さんでは抱さんのコーヒーが飲まれているとか。いやぁ、なんだか意外なところで繋がちゃうものなんですね~。と、いうことで、もちろん食後は抱さんのコーヒーで締め、です(水野さんに私の自費出版本『房総カフェ』もいっぱい販売していただいちゃいました。感謝感謝です!)。


ワンデイシェフでは何人かのスタッフがいらっしゃいます。田中さんが厨房で腕を振るう傍ら、メニューを聞いたり会計をしてくれるのが「コーディネーター」と呼ばれる方。


「今は常時30食は出るんですよ。

 以前は1人2人で回せてたんですけど、

 今は3人はいないとキツいですね」


と、大里さんのワンデイシェフは、シェフとそのサポーター、そしてコーディネーターの3人体制がとられています。ちなみに皆さん、大里綜合管理の社員ではなく、住民のみなさんです。「やりたい」と手を揚げた住人たちで、このワンデイシェフは運営できてしまっているのです。これだけの仕組みがちゃんと自走している。いやはや本当にすごい!


「マクロビオティックの料理の時は船橋からも来る」


そうで、その人気ぶりが窺えます。

ランチタイムの後は片付けが始まり、この二階のスペースは書道かなにかのお稽古ごとの教室が始まるそう。空間がフル活用されているんですね。色々な方が集い、すごく刺激的な空間でした(これがオフィス、というのが驚きですが)。


大里さんのワンデイシェフのスケジュールはwebサイトで公開されていますので、ぜひチェックしてみてくださいね。


■コミュニティダイニング大里 →  ● 


あと、そうそう。

田中さんは太鼓もやられていて、1月4日に披露されるそうです。お近くの方は是非どうぞ!


「和太鼓共演『生きている私たちに 今できること』」

日時 1月4日[日] 14時~16時

場所 みのりの郷 東金「ふれあい広場」

出演 和太鼓「歩」/○enn(エン)/ぽかぽか/千葉ダルク(エーサー)/TAKA with SARA

※11時と13時にミニコンサートもあるそうです