「interessant OKITSU  興味津々(おきつにきょうみしんしん)」 〜 過去と未来から勝浦市興津地区の今を照らす。観光MAP×リトルプレス=思い出という縦軸と、愉しさという横軸を綾なす地域編集媒体へ

 興津で残したいものたち

勝浦市在住のイラストレーター、杉本はるみさんのイラストとともに、興津散策をどうぞ
勝浦市在住のイラストレーター、杉本はるみさんのイラストとともに、興津散策をどうぞ

『興味津々 おきつにきょうみしんしん』をダウンロードできます

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勝浦市地域おこし協力隊として、昨秋から勝浦市の興津地区に通い進めていたプロジェクトが、ようやくひと段落しました。今週末から始まる勝浦市の一大イベント「かつうらビッグひな祭り」の会場の一つとなる興津会場で毎年配布していた、興津商店街の散策マップを、


「ちょっとリニューアルできないかな」


との依頼を、商店街にある御門商店の岩瀬さんからいただいたことがきっかけで、興津MAPづくりがスタートしたのです。


新しい観光マップをつくるにあたって、今回イラストを担当していただいた勝浦市在住のイラストレーター、杉本はるみさんとともに、改めてタウンウオッチングを行いました。そこで感じたのは、


・日蓮宗の妙覚寺の門前、仙台藩の船の寄港地、といった背景からなる、江戸時代からの「興津千軒」と謳われた繁栄


・その繁栄が、行川アイランドが健在だった時代に引き継がれ、その昭和の時代の語り部=店主のみなさんが数多くいらっしゃること。またその話が面白いこと


・現在の勝浦市(勝浦町)とは独立した自治体であったことから、多様な業種の商いが存在していること。それらが繁栄の残り香と相俟って、独特のノスタルジー(DEEP興津)を醸し出していること


・商店街を歩く学生が減り、興津小の小学生も少なくなっていること。店主のみなさんの思い出話に、学生の話がよく出ること


・地元では当たり前に食べられているものが潜在的な興津名物である、そんな食があること


・老舗がいっぱい残っていること。しかしながら、跡継ぎのない店が非常に多いこと


・興津小のちびっこが素堀トンネルに描いた絵や、興津の海の美しさに感動したこと

タウンウオッチングを踏まえて、「こんなうまいグルメがある」的な記事の一律掲載はやめようと考えました。そういうのは食べ●グさんにお任せしましょう。このまちには、もっと別の視点で伝えなければならないものがある。そうしなければそれは「なくなってしまう」と。そこで編集方針を


「リトルプレスのような観光MAP」

「興津の過去と未来から、今を照らす」

「地元のみなさんがとっておきたくなるような紙媒体」


の三点に据えました。


印刷をお願いしたのは地元興津の印刷屋さん「平野印刷」さんです。色や紙についていろいろ相談させていただきました。本当は無線とじの冊子にできたら、というのはあったのですが予算のあることです。A3の片面は4色カラー、片面は2色刷というところで落ち着きました。このぺらぺらのちらしのような大きな紙を、リトルプレスのように読みたくなる形にするのは・・・そう、折るのです。実は冒頭の誌面写真の中で、鯛焼きのイワセさんの記事が180度反転しているのは、折ることを想定しているからです。


まず表紙です。

興津小の放課後ルームで、イワセさんの鯛焼きが振る舞われるところにお邪魔致しました。この撮影には放課後ルームの先生方に本当にお世話になりました。ロケハンして打合せもした上での撮影。そして親御さんへの趣旨説明・・・本当にいろいろやっていただきました。カメラマンの私に注目がいくよう、持参した脚立に乗っかって、「もっと笑顔で!」と叫んでみたり。いやぁ、みんなほんとうにいい笑顔!

裏表紙には大正時代と、行川アイランド華やかなりし昭和60年代の興津の写真を掲載しました。


ちなみに『興味津々』という親父ギャグなタイトルは、恐らく30年以上前に作られたと思われる、興津商店街のこのチラシから拝借致しました。だから、この興味津々は二代目なんです(笑)

この表紙をぺろっとめくると鯛焼きのイワセさんの記事『Scene de TAIYAKI』。さらにぺろんとめくると、興津名物を紹介する『OKITSU specialite』が登場。

そしてすべてめくると出てくるのが、『GUIDE MAP』。杉本はるみさんのイラストが、実によく効いています。愛らしくシンプルなイラストとともに、まち散策をどうぞ。なお、地図の縮尺も等倍なので、距離感覚も正確に掴むことができます。

今回の取材では、地元の方がコーディネーターとして、お店さんなどと調整していただいたのが本当に大きかったです。それにMAPを作りたいという明確な意志があり、それが私の原動力にもなりました。改めてご協力いただいたみなさまに御礼申し上げます!

そしてどうか、なくなりそうなものたちが、受け継がれてゆきますように。